aemdeko

日々の仕事に必要な調べ物の結果や個人的見解を備忘録的に書いておくと他の人に役立つこともあるかも、くらいのノリで。対象範囲は人口構造、社会保障費、都市計画、行政運営、地方自治あたりになろうかと。

都市

サンセバスチャンに行ってみたいとは思う/高城剛「人口18万の街がなぜ美食世界一になれたのか」

「たけしの誰でもピカソ」に出ていたとき、何だかよく分からん怪しいオッサンだなー、と思ってみていて、その後、沢尻エリカとのゴタゴタを通じて、個人的には、ますます怪しい印象しか持っていない、高城剛さんの本。 人口18万の街がなぜ美食世界一になれた…

新国立競技場問題と、成熟した民主主義社会における行政の意思決定

新国立競技場問題は、ザハ・ハディド案に決定以降、何かしらずっとモメてる、というくらいの認識しか持ってなくて、なんで、あんなにモメてるのか、さっぱり分からないし、分かるための情報収集とかもコレといってしてないのですが。 ただ、東京に(東京オリ…

ソリッドな場所づくり論/影山知明「ゆっくり、いそげ」

ここ数年のまちづくりとか、コミュニティ・デザイン、あるいは地域おこし系の議論を聴いてると、どうしても、ゆるふわなトーンに、戸惑いを覚えてしまう自分がいる訳で。 「お金じゃだけじゃない世界」、「数値化できない価値」みたいな話を持ち出されても、…

衰退する産業都市デトロイトの徒花として咲いた地下ロックの世界

「メタル・エヴォリューション」って音楽ドキュメンタリを見始めたんですけどね。「ヘッドバンガーズ・ジャーニー」でおなじみの人類学者サム・ダンと映像作家スコット・マクフェイデンによる続編的な位置づけの作品で、MTV傘下の音楽専門チャンネルVH…

確かにこれはよく分からん/広井良典「コミュニティを問い直す」

とある人が、「前半は考え方の整理に役立ったけど、後半になんで哲学とか出てくるのか、よく分からんし、結局、この人がどういうコミュニティを理想的だと思ってるのか、よく分からん」と言ってた本。 コミュニティを問いなおす―つながり・都市・日本社会の…

代官山蔦屋は書店だと思わない方が精神的に健康でいられる気がする

直接、twitterとかではフォローしてないのだけど、月1くらいでTLに流れてくるので、そこそこ属性というかクラスタ的に近いところに流れてくるのであろう、HYamaguchiさんが代官山蔦屋書店に言及してた。 <a href="https://note.mu/hyamaguchi/n/n22cc66180983" data-mce-href="https://note.mu/hyamaguchi/n/n22cc66180983">代官山蔦屋書店が気に入らない理由 | HYamaguchi |</a>…

Who Killed Cock Robin.../増田寛也編著「地方消滅」(その2)

地方消滅 - 東京一極集中が招く人口急減 (中公新書) 作者: 増田寛也 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2014/08/22 メディア: 新書 この商品を含むブログ (6件) を見る 前回からの続きです。 先方の論考が底が浅い、という指摘をするのに、こちらの論も…

And Then There Were None.../増田寛也編著「地方消滅」

地方消滅 - 東京一極集中が招く人口急減 (中公新書) 作者: 増田寛也 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2014/08/22 メディア: 新書 この商品を含むブログ (5件) を見る 底の浅い本。 編著者の増田寛也氏のこれまでの業績もたいして知らないし、現在の立…

流れゆく 水に玉なす うたかたの あはれあだなり この世なりけり

高校時代にちょうどブームが来て、「ソフィーの世界」を読んで、古代や中世はともかく、デカルト以降の、つまり近代科学とタモトを分かって以降の西洋哲学は読まなくていいなと思って、以来、全然、読んでいない。 とは言え、公務員とかやっていると、一応、…

地域おこし協力隊、まじで増強すんの、、、

バウマンの「リキッド・モダニティ」読み終わって感想まとめようと思いつつ、他のことに呆けていたら、ちょっと気になるトゥギャリを見かけるなど。 リキッド・モダニティ―液状化する社会 作者: ジークムントバウマン,Zygmunt Bauman,森田典正 出版社/メーカ…

エンリコ・モレッティを読んだ後、巨大なイオンモールを見て都市の将来を考えたんだけど

このあいだ、サマソニに行ってきた。噂の日本で一番デカいジャスコって、サマソニ会場の幕張メッセのすぐそこまで来てるんだ! 新習志野駅と海浜幕張駅の中央あたりで、幕張からは、もう少し離れているのかと思ってたら、予想以上にデカい。 で、ちょうど読…

少子化とIT化で地方経済なんか全然、楽観できる訳ない、という話

今、読んでいる本の感想は読み終わったら、まとめて書くとして、こないだ庁内協議のときに出た話で、個人的には当たり前なのだけど、世の中で錯覚している人が多そうだ、という話を確認まで。 2000年前後くらいに、R&D(研究開発)の重要性が叫ばれて、国…

人口が減って土地が余ることっていいことなんだろうか

今朝、うちの市内の中心部を散歩してたときの写真です。広い駐車場や庭、あるいは単なる空き地が目につきますが、郊外ではなく、中心部です。 歴史的には、江戸時代初期に新城が築城されたとき、城と川湊の間にあって職人街が形成された地域のようです。この…

現代人なら家の外でメシ食った方がいんじゃないの、とか考えてみたんですけども

現代社会では、近代まで家庭や地域で負担されていた機能(いわゆる地縁、血縁の世界)を、より柔軟で入れ替え可能な仕組みの中で分担していく必要があるのではないか、という話。 あるいは、日本の場合、よく言われるように、戦後の都市化、給与所得者の増加…

新潟県上越市にみる中心市街地の行方

分析的な話と言うよりも、見てきた感想を備忘録的に。 【1 歴史:古代から近代までの中心市街地の変遷】 まず、上越市に詳しくない方のために、歴史的経緯を。 ※地図は国土地理院地図を勝手に一部加工。 上古の上越市周辺はよくわからないんですが(ヌナガ…

【都市】サンノゼの歩きやすい街づくりでテック系ワーカーとサンフランシスコ住民の緊張は緩和するか?

Can Silicon Valley Be Saved? - fast co.design http://www.fastcodesign.com/3024987/innovation-by-design/can-silicon-valley-be-saved 以下、抄訳(って表現は正しくないかも。自分なりマトメの日本語版)。 シリコンバレーのテック系企業で働く高給の…