徳政令! 徳政令!
今の若い子たちは知らないけど、うちら世代だと歴史に興味ない連中でも、「桃鉄」で徳政令にはなじんでるよね。
で、アナログ停波以降、テレビ持ってないのだけど、こないだNHKで戦後の預金封鎖を扱った番組をやってたらしい。
戦時中に膨らんだ国の借金を圧縮するための方策として、国民の資産を徴用する必要があった。そのときに特に狙われたのが、銀行にブタ積されてた現金預金だった。
あれ、現代のどっかの国でも、やれそうな状況ですね。
その辺をさらに詳しく解説しているブログがこちら(というか、こっちの記事が先に流れてるのを見て、NHKの番組を知った/笑)。
キターッ! NHK、預金封鎖を語る(笑) - Market Hack
世代間格差 若者の間に芽生える「ガラガラポン願望」 - Market Hack
自分なりに整理すると、
・日本人は銀行預金が大好き
・でも、その預金を銀行が運用しないと利子はつかない
・日本人が銀行好きなのは安定した預け先だからで、銀行もリスクの多い融資はできない
・バブル以降、貸し渋り、貸し剥がしとか言われたのも今は昔、銀行はますますリスク回避で、貸せる相手がいない。預り金に対する貸出金の割合は、いまや地方では5割切るのが当たり前
・で、現代の銀行にとって、数少ない安定した運用先が日本国債
・社会保障費の増大、というニーズもあって国債残高は膨らむ一方
・その結果、格付け機関からの評価は下がる一方
・どこかで日本国債爆発すれば確実に連鎖して、銀行爆発→個人資産爆発
・だったら爆発する前に、国債圧縮する財源として、銀行預金没収すればいんじゃね?
といったところでしょうか。
現実には、電算システムの対応みたいな、細かい部分でのツメであったりとか、民主主義国の中で国会論議やってる間にオフショアに逃げられるとか、個人と法人の扱いの違いをどうするかとか、法人も没収すると国際競争ガーとか、まあ、いろいろとハードルは高いと思いますが。
とは言え、いまや日本では、所得の格差よりも、年功序列型賃金制度の下で、高度経済成長期やバブル期に生きることができて、しかも時間という投資リソースも活用できた中高年と若年層のストック格差の方がデカいだとか、そのストックを投資に回させる方法として政府が思いつくのが、子や孫のための投資を税制優遇するとか、みたいな話でますます格差固定化してどうすんだとか、こういう状況の中では、一定金額以上の資産を没収する、ということに支持が集まるのは不思議ではない、と思います。
と言うか、少なくとも、私だったら現金預金だけが対象だったら支持します。総資産の5%くらいしか持ってないし。あるいはすべての資産が対象だとしても、経済循環のための抜け道をどういう方法で用意するか次第で。
なお、アナログ停波以降、NHK解約してますけど、今日たまたま、NHKがテレビ持ってなくても課金するって話も見かけまして、
NHK受信料、テレビない世帯も ネット拡大で検討 :日本経済新聞
日経は金を払うの面倒だから記事の途中までしか見れないんだけど(笑)、まあ、かようにNHKのニュースはネット上でそこそこ見てるから、金額次第では払わないではないかな、と。
あるいは、どうせ強制課金されるなら、いっそ、またテレビも買うかも。