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日々の仕事に必要な調べ物の結果や個人的見解を備忘録的に書いておくと他の人に役立つこともあるかも、くらいのノリで。対象範囲は人口構造、社会保障費、都市計画、行政運営、地方自治あたりになろうかと。

【個人用メモ、試論】中心市街地へのアクセスコストと駐車場、公共交通

 昨日、今日と2日続けて地元の県庁所在地に出かける用事があった。

 県庁所在地までは幹線道路を車で45分、高速道路なら片道800円で15分。と言っても、それはインターからインターまでの時間で、実際には家からインターまでと、向こうのインターから中心部までに少なくとも15分ずつ掛かるので、実際には幹線道路で75分、高速道路で45分。時間感覚としては、どちらも「1時間前後」の「前」と「後」に入ってしまう感覚で、決まった時間に着く必要があるとき以外、高速道路を使うことはない。

 まあ、昨日はライヴ、今日は講演会で開始時刻が決まっていたのに、家を出るのが遅れてしまって珍しく2日連続で往路は高速道路を使ったのだけど。

 

 むしろ行く前に2日とも悩んだのが駐車場。

 普段は、ライヴ会場があるB地区に行くにせよ、講演会会場があるF地区に行くにせよ(F地区はあんま用がないけど)、目的の買い物をパパっと済ませたら、駐車場無料券を発行してもらって、すぐに出てしまうので、駐車料金はほとんど掛からないのだけど、今回はライヴも講演会も結構な長丁場な上に、無料券なんて出そうもない。

 だったら公共交通で行くって手もあるのかなー、とか一瞬、迷った。

 

 つまり市街地の駐車場って高いってイメージがあって、それを上手く利用することで、充分、自家用車の乗り入れ規制になるんじゃないか、とは思った。加えて、実際にはバーゲンシーズンの土日とかだと駐車場周辺が混みすぎて車で出かける気がしない、という現実もあったり。

 ただ、今回は、結果的には、高速バスでも在来線でも新幹線でも、1時間に1本くらいしかないのに、前述のとおり高速道路を使うくらい時間ギリギリの日程だったために、結局、使わなかったんだけども。つまり、公共交通自体の運行頻度も当然、重要なんだけれども。

 

 で、駐車場を使ってみたら、B地区は30分200円強が相場で、ライヴ前後4時間で1,800円のところ実はライヴ会場で2時間無料券出て、800円くらいの実質負担。

 一方、F地区は、20分100円から30分200円くらいが相場で、ほとんどの駐車場が600円から1,000円くらいを日中の上限額に設定しているので、3時間も停めてるとほぼ上限額…というのに出庫するとき気付いたので、知ってれば、もう少しブラブラ買い物しても良かったな、とか。

 

 なので、今回の場合、往復のガソリン代(1,000~1,500円くらい)を考えると、実はどっちも高速料金を無視しても在来線や高速バスと同じくらいの費用負担になっているのだよね。で、実際の移動時間は、そんなに変わらない。自家用車のプライベートな空間って言うのも、車の中でやることは好きな音楽を聴いてるくらいで、それはバスでも電車でもウォークマンで音楽聴いてるし、むしろ、自分が運転してないのでスマフォいじったり、本を読んだりできる。

 となると、バス、在来線が選択されるために必要な改善点は、

 1.好きな時間に出発できる

 2.家からバス停/駅までの移動

 なんだけれども、コレを改善するのは難しいだろうから、それを駐車場のコストを引き上げることで、バランスできるんじゃないか、と言う話。

 高速道路が30分短縮できて800円は割高、と思うように、バス/電車は30分余裕をもって動く必要があるけど、800円分割安、という発想に至らないか、という。

 いや、もちろん、バス/電車を片道400円ずつ安くするって方法もあるんだとは思うんですけどね。いわゆる、フリーミアム的な、温泉旅館の送迎バスが無料なのは、それで温泉に来てもらって温泉で金を落としてもらえばいいから、的な発想で。

 

 むしろ検討すべきは、駐車場コストを高くすると、中心市街地そのものが回避される危険性はある。今回はライヴ、講演会という代替できない目的があったので行かざるを得ないのだけど、商品の購入とかなら郊外に行った方がいいという話になるし、ライヴや講演会も主催者がアクセスコストの高くつく市街地を避ける可能性はある。

 一方、輸送コストを安く提供しようとすると、そのコストを誰が肩代わりするんだ、という話で価格競争に陥って、結局、利益が出せない可能性もある。

 

 だから、駐車場を高く設定させるにせよ、公共交通を安く提供するにせよ、その適切な規模感、というのは重要なんだと思う。適切な商圏人口、商圏の距離と人口、来客頻度を厳密に考える必要がある。で、この点でも個人的には公共交通の補助よりも駐車場の高価格化の方が戦略として柔軟性があるんじゃないかとか思ってみたり。

 たとえば、徒歩圏外だけど車で20分くらいの圏内だと日用品目的で短時間の買い物に高頻度で訪れるのだろうけれど、うちらみたいな郊外客は多くて月数回のレベルで、せっかくなので(移動時間とアクセスコストをかけて来ているので)、色々と買い回りをしたい。

 客の母数、客単価を考えて、近い客の来店頻度、客単価を上げていく戦略にするのか、遠い客を集める戦略にするのかで、うちらは郊外客として駐車料金が上がったら公共交通に乗り換えるな、と思うけれども、周辺客は単純に郊外に買い物に出るだけになる可能性は否定できない。

 

 書けば書くほど、考えがまとまらなくなるので、いい加減、書き散らかして今日のところは、この辺で。