aemdeko

日々の仕事に必要な調べ物の結果や個人的見解を備忘録的に書いておくと他の人に役立つこともあるかも、くらいのノリで。対象範囲は人口構造、社会保障費、都市計画、行政運営、地方自治あたりになろうかと。

経済

やっと読みましたわ/木下斉「稼ぐまちが地方を変える」

と言う訳で、今週の東洋経済の連載も、バタバタしていて、やっと読み、 地方の衰退を招く「3つの重大な間違い」とは | 地方創生のリアル | 東洋経済オンラインtoyokeizai.net その勢いで中断してた本書も読み終える。 稼ぐまちが地方を変える―誰も言わなかった…

今さらジェフリー・ムーア「キャズム」読んだよ

エヴェレット・ロジャースの「普及学」をハイテク業界に当てはめ、普及のフェーズが切り替わるタイミングで陥りがちな溝=キャズムについて解説する、ジェフリー・ムーアの「キャズム」、やっと読み終わった。 キャズム 作者: ジェフリー・ムーア,川又政治 …

ソリッドな場所づくり論/影山知明「ゆっくり、いそげ」

ここ数年のまちづくりとか、コミュニティ・デザイン、あるいは地域おこし系の議論を聴いてると、どうしても、ゆるふわなトーンに、戸惑いを覚えてしまう自分がいる訳で。 「お金じゃだけじゃない世界」、「数値化できない価値」みたいな話を持ち出されても、…

タイトルはブラフかなー/「日本の町工場は農業になる」 シリコンバレーに26年、製造業に携わる経営者が語る、日本の危機と可能性

ちょっとネットで数日前にバズってた記事。 「日本の町工場は農業になる」 シリコンバレーに26年、製造業に携わる経営者が語る、日本の危機と可能性 | TechPeopletechpeople.jp 感想は大きく3点あって、1つめは前段の日本のエレクトロニクス企業の衰退につ…

徳政令! 徳政令!

今の若い子たちは知らないけど、うちら世代だと歴史に興味ない連中でも、「桃鉄」で徳政令にはなじんでるよね。 で、アナログ停波以降、テレビ持ってないのだけど、こないだNHKで戦後の預金封鎖を扱った番組をやってたらしい。 NHK NEWS WEB “預金封鎖”の…

国の人とかマジでどんくらい勉強してるんだろう

昨日、仕事の帰り際に、来年使う予定で申請中の補助事業について、問い合わせメールが来ていて、なんか、その質問のクソさに大丈夫かな、とか思った。 もちろん、ひっかけ問題的に、真正面から答えるのじゃなくて、そんなことやっても意味ないですよ、と答え…

レタスの川上村の件については、外国人労働者問題と「いわゆる成功事例」をどう見るか、という2つの論点があると思う。

群馬県だか長野県のレタス栽培で名を馳せた川上村で、外国人実習生制度を使って、奴隷同然の搾取が行われていた、という報道。 ネットで拡散したのは、J-Castのこの記事なんだけど、まあ、例によって、J-Castって論調、ではあるので、こちらの信…

Who Killed Cock Robin.../増田寛也編著「地方消滅」(その2)

地方消滅 - 東京一極集中が招く人口急減 (中公新書) 作者: 増田寛也 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2014/08/22 メディア: 新書 この商品を含むブログ (6件) を見る 前回からの続きです。 先方の論考が底が浅い、という指摘をするのに、こちらの論も…

And Then There Were None.../増田寛也編著「地方消滅」

地方消滅 - 東京一極集中が招く人口急減 (中公新書) 作者: 増田寛也 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2014/08/22 メディア: 新書 この商品を含むブログ (5件) を見る 底の浅い本。 編著者の増田寛也氏のこれまでの業績もたいして知らないし、現在の立…

流れゆく 水に玉なす うたかたの あはれあだなり この世なりけり

高校時代にちょうどブームが来て、「ソフィーの世界」を読んで、古代や中世はともかく、デカルト以降の、つまり近代科学とタモトを分かって以降の西洋哲学は読まなくていいなと思って、以来、全然、読んでいない。 とは言え、公務員とかやっていると、一応、…

エンリコ・モレッティを読んだ後、巨大なイオンモールを見て都市の将来を考えたんだけど

このあいだ、サマソニに行ってきた。噂の日本で一番デカいジャスコって、サマソニ会場の幕張メッセのすぐそこまで来てるんだ! 新習志野駅と海浜幕張駅の中央あたりで、幕張からは、もう少し離れているのかと思ってたら、予想以上にデカい。 で、ちょうど読…

少子化とIT化で地方経済なんか全然、楽観できる訳ない、という話

今、読んでいる本の感想は読み終わったら、まとめて書くとして、こないだ庁内協議のときに出た話で、個人的には当たり前なのだけど、世の中で錯覚している人が多そうだ、という話を確認まで。 2000年前後くらいに、R&D(研究開発)の重要性が叫ばれて、国…

現代人なら家の外でメシ食った方がいんじゃないの、とか考えてみたんですけども

現代社会では、近代まで家庭や地域で負担されていた機能(いわゆる地縁、血縁の世界)を、より柔軟で入れ替え可能な仕組みの中で分担していく必要があるのではないか、という話。 あるいは、日本の場合、よく言われるように、戦後の都市化、給与所得者の増加…

【中心市街地】【経済】中心市街地活性化には昼間人口を増やす必要がある、という当たり前の話

中心市街地がなんで衰退したのかって話をするときに当たり前すぎて誰も言う必要がないと思っているのか、本当に気付いてないのか、それとも、致命的過ぎて言うと身も蓋もなくて言えないのか、どういう訳か話題に上ってこないのが、平日の日中に行動できる人…

【都市工学】【経済】日本の地方都市の場合、都市内部の格差というより、都市全体が没落する可能性として読んだ

先日のニューヨーク市長選で勝利したデブラシオ氏が政策の中心に掲げたのは、貧富の差の拡大再生産にどう歯止めをかけるか、だ、そしてその難しさについて、という記事。 Why It's So Incredibly Difficult to Fight Urban Inequality - Richard Florida and…

【経済史】題名どおり国家の衰退の原因がそうなのだとしても繁栄の糸口にはならず…

と言うわけで、やっとアセモグル/ロビンソンの「国家はなぜ衰退するのか」上巻を読み終わった。 国家はなぜ衰退するのか(上):権力・繁栄・貧困の起源 作者: ダロンアセモグル,ジェイムズ A ロビンソン,稲葉振一郎(解説),鬼澤忍 出版社/メーカー: 早川書房 …